2017.09.26
生命コース金子武人准教授は、日本繁殖生物学会技術賞を受賞し、第110回日本繁殖生物学会大会(平成29年9月26日、沖縄コンベンションセンター)において授賞式および受賞者講演が行われた。
日本繁殖生物学会は飼育動物、野生動物など主として動物の繁殖に関する学術研究を振興すること、ならびにその成果の普及を図ることを目的として1948年(昭和23年)4月20日に設立された歴史を誇る学会です(日本繁殖生物学会HPより)。
受賞内容
「ラットにおける効率的な新規系統作製法の開発に関する研究」
電気作用により細胞へ核酸を導入するエレクトロポレーション法を用いて簡易かつ高効率に遺伝子改変動物を作製する技術を開発した。これまでの遺伝子改変動物の作製には、微細なガラス管で受精卵に核酸を注入するマイクロインジェクション法が用いられていたが、特殊な技術の習得や一度に注入できる受精卵の数は1時間に100個程度と制限があった。金子准教授らが開発したエレクトロポレーション法は、特殊な技術習得を必要とせずに5分で100個の受精卵に核酸を導入することのできる画期的な方法である。近年急速に発展するゲノム編集技術を用いた遺伝子改変動物の作製に利用できる技術であり、すでにラット以外の多くの動物種にも応用されている。金子准教授は、他にもインスタントコーヒーのように精子を保存するフリーズドライ精子保存法の開発や野生動物保全のための繁殖技術の開発など動物繁殖に関する多くの技術を研究開発している(詳細は金子研究室HPを参照)。
http://web.cc.iwate-u.ac.jp/~takehito/
http://www.se.iwate-u.ac.jp/teacher/kaneko-takehito
本件に関する問い合わせ先:
理工学部 金子武人 019-621-6328、takekaneko5@gmail.com