FACULTY OF SCIENCE AND ENGINEERING, GRADUATE SCHOOL OF ENGINEERING, IWATE UNIVERSITY

化学・生命理工学科 生命コース

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進路紹介

最近8年間(2012年~2019年)の修了生・卒業生の主な進路

博士後期課程修了 ポスドク(放射線医学総合研究所→筑波大学)、くずまきワイン(第三セクター、研究・開発)、クオルテック
博士前期課程修了 岩手大学博士課程進学、わかもと製薬、大塚製薬、協立製薬(株)、小林製薬(製造)、武州製薬(品質管理)、(株)日本点眼薬研究所、アース環境、(株)フソウ、クミアイ化学工業、バイタルネット、日本アルコン、ベストメディカルサービス、IQVIAサービシーズジャパン、シミックCMO、森永乳業、フジパン東北、日本ハムファクトリー、太子食品工業、アイシーエス、興和(KOWA)、仙台放送、陸上自衛隊(化学科、一般曹候補生)、山形大学職員、厚生労働省東北厚生局、盛岡市役所、紫波町役場、北海道公立高校理科教員など
学部卒業 岩手大学修士課程進学、キッセイ薬品工業、日本ステリ株式会社、医療法人社団 桐杏会 メディカルパーク湘南、京野アートクリニック、株式会社盛岡臨床検査センター、ニプロ、WDBエウレカ、ホギメディカル、(株)小田島、株式会社ワイズマン、南部医理科、北良、ユアテック、日揮プラントイノベーション、NTT東日本、JR東日本仙台支社、オリンパスソフトウェアテクノロジー(→オリンパス本社)、富士通アドバンストエンジニアリング、大昌電子、住友電装、三進金属工業、エフビー、損害保険ジャパン日本興亜、岩手銀行、岩手県予防医学協会、みやぎ生活協同組合、岩手中央農業協同組合、(独)労働者健康安全機構、国税庁仙台国税局、函館税関、盛岡市役所、岩手県庁、青森県庁、品川区役所、東京大学大学院進学、西オーストラリア大学大学院進学など
修士課程進学率:24~58%(平均38%)

在学生・卒業生からのメッセージ

「ほんの少しの興味」が研究職への一歩でした

博士課程修了
筑波大学 行動神経内分泌学研究室
ポスドク

岩手大学工学部福祉システム工学科
大学院工学研究科応用化学・生命工学専攻
大学院連合農学研究科寒冷圏生命システム学専攻
[2015年3月修了]
西野 明日香(岩手県立盛岡北高等学校出身)

大学時代、私はC.elegansという線虫の一種がもつ行動に興味を持ち、行動生理学研究室でその動物を扱った老化と記憶・学習の関係について研究を行っていました。動物のもつ感覚能力や行動が、どのような神経メカニズムの上で成り立っているかを解明することで、ヒトを含む高等動物の示す行動の解釈への手掛かりになるという点もまた、福祉システム工学科に所属していたこともあり、とても魅力的に感じ、実験に取り組んできました。博士課程に進んでからは、線虫よりもさらにヒトに近い動物で実験を行いたいと思い、マウスを扱った脳機能イメージングの研究にも携わらせていただきました。実験系は異なりましたが、新しい技術や知識を身に付けることができ、学ぶことに終わりはないと改めて感じました。同時に、これまで学んだことに加え、新しい技術を取り入れることでさらに新しい知見が得られる、研究の幅を広げることができることに感動しました。

博士号を取得してからは、放射線医学総合研究所で研究員として、病態モデルマウスの血管機能評価を可能とする光イメージング機器の開発に携わり、マウスの解剖学的評価を行っていました。同じチーム内でも研究員はそれぞれ別の分野で研究に取り組んでおり、日々の情報交換が要になることを実感しました。現在は、筑波大学の行動神経内分泌学研究室で、マウスの行動発現の制御に関わる脳神経メカニズムの解明に向けて研究に携わらせていただいています。今でこそ、動物実験から得られる成果は、応用研究の基盤となる重要な役割を担っていると考えていますが、実際には、単純に実験が『好き』『楽しい』という気持ちで行動していました。『好き』『楽しい』と感じた時が、研究を続けていこう、と思ったきっかけでもあり、いまの自分のモチベーションにもなっています。

興味の持ったことや未知のものに対して、集中して取り組むことができたり、自分で調べる以外にも、知識のある先生方に「聞く」ということができるのは学生の特権だと思っています。大学生活の中で見つけた興味のあることには、ぜひ、全力で取り組んでみてください。そこから広がる道もたくさんあると思います。

博士として岩手に恩返し

博士課程修了 就職
岩手大学工学部福祉システム工学科
大学院工学研究科応用化学・生命工学専攻
大学院連合農学研究科生物資源科学専攻
[2015年9月修了]
小野寺 望(岩手県大船渡高等学校出身)

私はこれまで、岩手大学工学部応用化学・生命工学科(現、理工学部化学・生命理工学科生命コース)の神経発生研究室で、ニワトリ胚を用いて神経軸索に存在する転写因子のmRNAについて研究を行ってきました。2015年9月に連合農学研究科で博士課程を修了し*、岩手県内の葛巻町にある葛巻高原食品加工株式会社(通称くずまきワイン)で働いています。

私は幼い頃から医療や福祉に興味があり、人の役に立ちたいという思いを抱いてきました。岩手大学に進学しようと思ったのは、当時、工学部の福祉システム工学科**で両分野を幅広く学ぶことが出来ると高校の担任の先生に勧められたことがきっかけです。

福祉システム工学科では、福祉工学の基礎となる人間生理学や分子細胞生物学、電気電子工学、材料力学などの応用分野に関して学んできました。様々な分野に触れているうち、1つの分野に特化して極めてみたい、医療や福祉の根元に関わることがしたいと考え、神経発生研究室を選びました。卒業研究を進めているうち、不思議な、かつ非常に興味深い現象を発見し、これはどのような意義があるのか突き詰めたいと思うようになり、大学院(博士課程前期・後期)にも進学することにしました。

大学院の応用化学・生命工学専攻***では、これまで学んできた生物学を更に深く、また化学分野では有機化学、無機化学、物理化学についても学びました。両分野を学んだことで研究において新しい発見や実験を進める上で大いに役立ったと思います。博士課程(連合農学研究科寒冷圏生命システム学専攻)では、農学関連分野を学ぶだけでなく、国際学会への参加や、海外で研究インターンシップを行い、研究に対する姿勢や研究者になるためのスキルを身につけることができました。

私は大学院の時に東日本大震災を経験し、津波で母を亡くしました。私が博士課程に進みたいと母に言った時、初めは反対されましたが、なんとか納得してもらい将来が楽しみだと言ってくれたのが最後でした。母の思いを叶えることができたのは岩手大学で多くの人に支えて頂いたからだと思っております。お世話になった岩手大学や岩手県に恩返しができないかと考えるようになり、県内に就職することに決めました。

くずまきワインでは製造部に所属し、ワインの製造や資材の管理を担当しています。弊社では岩手で栽培されている山ぶどうを原料とし、地域に根ざしたワイン造りに取り組んでいます。ワインの他にもジュースやジャムの製造も行っています。山ぶどうは岩手県北地域を中心に昔から自生しており、酸味が強く、赤紫色の果汁成分は他のぶどう品種にはない多くの特徴を持っています。

私はこの山ぶどうの機能性をより活かしたワイン造りをしていきたいと考え、働きながら文献を調べたりしています。これまで取り組んできた分野と大きく異なりますが、岩手大学で学んできた経験が活かせると思っています。

私の経験が少しでも皆さんの参考になれば幸いです。人生は一度きりです。充実した素敵な大学生活を岩手大学で送ってください!

* 註:これまで理工学部(旧工学部)の生命系の研究室の大学院生は博士課程に進学する際に、岩手大学大学院連合農学研究科の大学院生に身分が変わりましたが、大学院の改組により、岩手大学大学院総合科学研究科理工学専攻の博士課程にそのまま上がることになります。

** 註:2009年に行われた前回の改組において、発展的に解消された学科

*** 註:2017年度に大学院が改組され、理工学専攻の生命科学コースとなります。

進路決定と大学生活について

修士課程修了(※在学中に執筆)
岩手大学工学部応用化学・生命工学科
大学院工学研究科応用化学・生命工学専攻
[2017年3月修了]
大里 翔一(岩手県立遠野高等学校出身)

進路を考えるうえで、高校で得意だった化学をより深く学びたいという思いと、高校では選択していなかったのですが、日ごろから興味があった生物学を学んでみたいという思いがありました。岩手大学工学部応用化学・生命工学科は、化学と生物を学べること、地元に近い大学という理由により志望しました。

高校では吹奏楽部に所属していましたが、休みがほとんどなく、引退も九月だったためほかの受験生と比べて勉強にあまり時間が取れませんでした。そこで、チャンスを増やすために推薦入試を受験することにしました。推薦入試の対策として、いかにうまく面接官に説明できるかを中心に面接や口頭試問の練習を行いました。

推薦入試後は、前期入試を受ける人たちと同じように、センター入試を受験し、化学や数学の二次試験対策用の授業を受けることで、大学の授業についていけるように努力しました。しかし大学の授業は、想像していたよりもレベルが高く、特に数学の授業についていけませんでした。友達が理解できているのになぜ私は理解できないのだろう、もう少し高校で勉強しておけばと思いました。テスト勉強では、友達と協力しあうことで苦手科目を乗り切ることができました。

勉強以外では、オーケストラサークルに所属し、演奏会でいかに観客に楽しんでもらえるか、自分たちが音楽を楽しいと思えるようにするにはどうすればいいかを考えて活動しました。また、サークルを通じて様々な学部の人と交流することにより自分の価値観が変化することもありました。

さて、私は大学で面白いと思った生物学の研究室に所属し、哺乳類が塩味を感じる仕組み、特に塩をかけすぎたおにぎりを食べたときなどに感じる「まずい塩味」を感じる仕組みについて研究しています。研究で失敗したときや予想通りの結果が出なかったときなど、苦しい時もありますが、予想通りの結果が出たときや結果をもとに考察するときなどはとても楽しいです。

修了後の進路ですが、今まで学んでなかった生物学を大学から学び始めたように、興味がある分野に挑戦してみるのも面白いのかなと思っています。

歌って踊らにゃ、意味がない!!

学部卒業 海外大学院留学
(The University of Western Australia)

岩手大学工学部応用化学・生命工学科
[2016年3月修了]
山川 大智(宮城県仙台第二高等学校出身)

私が岩手大学に入学した動機は、第一志望の大学の入学試験に失敗したからという、残念ながらネガティブなものでした。しかし、入学して4年が経ち、卒業する今、岩手大学にあの時入学して良かったと、心から思っています。岩手の人は穏やかで優しいし、目の前に広がる山川は本当に美しい。おまけに岩手のお酒と食べ物は美味しいし、女の子もかわいい、とくれば、もう何も言うことはないでしょう。

入学当初は、せっかくだからノーベル科学賞とってやるぞ!と大いに力んで入学した私ですが、科学を学ぶにつれて、科学がつまらなく、無味乾燥なものに感じるようになってしまいました。そんな時に、岩手大学では様々な留学のプログラムを用意していることを知りました。物は試しだということで、私はアイスランドとイギリス、カナダに留学しました。現地の科学者や友人、町の人と会って気づいたのは、日本とは雰囲気が違うということ。町の人々も、日本のせかせかした感じはなく、なんだかまったりしていて、楽しそう。どうやら、日本とは死生観が違うみたいなのです。科学の捉え方も全く違う。この辺は哲学が苦手な日本人には理解し難いことかもしれませんが、科学だって人間の頭で考えられることを扱っているにすぎないんです。極端に言ってしまえば、暇つぶし。アートや音楽と同じなんです。海外の人は、科学を、どんな現象でも説明しうる、何か高貴なものとしてではなく、ただ単にアートとして楽しんでいる。海外の人は、生や死、幸福感をしっかり考えているから、こういう考えに至るんですね。この考えを、留学を通して知ってからは、科学がすごく楽しくなりました。4年生になってからは卒業研究に取り組むのですが、とても充実していました。教授には何度か怒られましたが…まぁこれも含めて充実ですね。

生命科学は面白いです。生と死に直接関わることを扱えるのですから。おまけに、岩手大学の生命コースには、非常に興味深い研究をしている教授が数多くおりますので、いろいろなことを知ることが出来ます。日々発見があり、毎日が楽しいです。

盛岡の美しい環境で、知の探究をすることは、この上なく素晴らしいことだと思います。さぁ皆さんも、肩の力を抜いて、私たちと一緒に生命科学を楽しみませんか?私は来年度からオーストラリアの大学院に進学し、人生を謳歌しようと考えております。人生なんてあっという間に終わってしまいます。せっかく生きているんですから、歌って踊らにゃ、意味がないですよ!!

大学で学んだこと、それを地域で活かしたい

学部卒業 就職
岩手大学工学部応用化学・生命工学科
[2014年3月修了]
小成 由里香(岩手県立宮古高等学校出身)

高校在学中に、祖母の癌治療の副作用による苦しい闘病生活を目の当たりにして、副作用の少ない薬をつくることが出来る結晶多形制御の研究に興味を持ち、また、それに関連する幅広い分野について学べることを魅力に感じ岩手大学工学部応用化学・生命工学科を志望しました。

高校の理科では化学と物理学を選択したので、生命科学分野の勉学に強い不安を持っていましたが、高校で習う物理学などの補講がありフォローの体制も充実しており、大変助かりました。

4年生の卒業研究配属では神経発生研究室に配属されました。卒業研究では、先輩の研究を受け継ぎ、視覚回復のための遺伝子治療用ベクターの開発に携わりました。卒業研究では、指導教員や大学院の先輩による研究指導を含め、様々な経験をさせていただきました。研究を通して、今まで学んできた様々な学問は、互いに密接にかかわっていることを再認識しました。

卒業研究と並行して就職活動を行ったのですが、震災を経験したこともあり、地元(宮古)で働きたいと考えていました。また、大学で学んできたことを生かせる職場を、とも考えていました。そんな折り、大学主催の合同説明会で、固有技術(設計開発や製品加工など、ものづくりに必要な技術)の向上のための教育や、従業員の人材育成に力を入れている地元のメーカーである株式会社エフビーに興味を持ちました。応募時期が過ぎていたにもかかわらず2度のインターンに参加させていただき、行われている仕事に対する興味も更に増し、是非ここで働きたいと強く思いました。そして幸いなことに、就職試験にも無事合格し、今に至っています。

現在、加工機による金属加工を行っているのですが、今まで学問として学んできたことが、目の前で現実に起こっていることがとても面白くてたまりません。その一方、学生時代にもっと勉強しておけばよかったと後悔し、資格試験や技能検定の受験を通じて勉強を続けています。会社も進学支援や国家資格取得者、業務に関連する技能検定の資格取得者の育成に力を入れているため、とてもいい環境で勉強できています。昨年、私自身も技能検定に挑戦し、資格を取得することが出来ました。

大学で幅広い分野について学べたことで、視野が広がり多角的に物事をとらえられるようになったので、岩手大学で学べてよかったと感じています。これからも、大学で学んだことを生かし、会社に、そして地域に貢献できるよう、知識と経験を積み重ねていきたいと考えています。

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