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研究者紹介

芝 陽子 Ph.D. / 博士(理学)

芝 陽子 プロフィール写真

 これまで哺乳動物細胞を用いて、積荷の選別とは何か、を研究してきました。日本では筑波大学でドクター取得後、京都大学で特任研究員を務めました。この頃はまだ積荷の選別はコートタンパク質が積荷に結合するために起こるという定説に従っていました。しかしin vitroの結合実験では異なるコートタンパク質が同じ積荷に結合することや、選別モチーフの変異だけでは輸送の阻害が弱いこと、そしてこんな短い"選別"モチーフでそもそも輸送経路が特異的に決められるのかと疑問を持ったため、これまでの定説が信用できなくなったことが、学生時代に学んだことでしょうか。

 卒業後、ポスドクとしてフランスのキュリー研究所で働き、ArfGAPの一つAGAP2が輸送に促進的に機能することを突き止めました。ArfGAPの研究をより深く行うため、アメリカの国立衛生研究所(NIH)の国立ガン研究所(NCI)に移動する機会を得て、ArfGAPの研究を行いました。ArfGAP1の研究からArfGAPが積荷の出荷審査に関与するのでないかというモデルを構築しました。アメリカのFASEB summer meetingで口頭発表を行っています。さらにArfGAP3の研究によってポストゴルジにもそれが応用できることを示しました(Shiba et al, Curr Biol,2013)。

 日本帰国後、奈良先端科学技術大学院大学でERストレスセンサーIRE1αのインスリン分泌における機能を研究しました。 初めての分野でしたが、異分野の研究というのはやってみると面白いものです。

 現在はArfGAPの機能解析を通して様々な選別様式を明らかにすること、またどうやって宿主タンパク質と外来の異物が選別されて輸送されているのか突き止めること、に興味を持って研究を行っています。

 海外経験が長いため、生命コースでは国際関係の委員を担当しています。

 研究室に興味の有る方はお気軽にご相談ください。研究室見学や相談は随時受け付けています。また海外留学等もお気軽にご相談ください。

略歴

筑波大学大学院生物科学研究科修了 博士(理学)取得
京都大学薬学研究科 特別研究員
仏キュリー研究所 (Department of Subcellular Structure and Cellular Dynamics) 研究員
米国立衛生研究所(NIH),国立ガン研究所(NCI) 研究員
奈良先端科学技術大学院大学、バイオサイエンス研究科 特任助教
岩手大学理工学部 化学・生命理工学科 生命コース/先端理工特別プログラム 准教授

授業

  • 生化学(生命・化学コース 1年後期)
  • 分子細胞生物学III(生命コース 2年後期)
  • 細胞生物学特論(総合科学研究科理工学専攻、大学院科目 前期)
  • 地域グローバル課題演習(先端理工特別プログラム用 全学教養科目 1年後期)

* その他、オムニバス科目やマテリアルコースの特別講義I、先端理工のコアタイムなどを担当しています。

連絡先

学部; 岩手大学理工学部化学・生命理工学科生命コース/先端理工特別プログラム
大学院; 岩手大学大学院総合科学研究科理工学専攻生命科学コース
〒020-0066 岩手県盛岡市上田3-18-33
地域協創推進棟(旧教育2号館)教員居室 413号室
学生居室 地域協創推進棟402
研究室 地域協創推進棟401
shibay$iwate-u.ac.jp
($を@に変えてください)

研究室の写真

台湾の嘉義大学とのDDSグループシンポジウム